はめあい公差と圧入計算ツール|H7・g6・k6対応のJIS嵌め合い計算

この記事は約3分で読めます。
広告

圧入計算ツール

はめあい・圧入計算ツール
















はめあい公差(穴と軸の関係)

機械設計では、穴と軸を組み合わせて部品を固定したり回転させたりします。
このとき重要になるのがはめあい公差(fit tolerance)です。

穴と軸の寸法差によって、次のような状態が決まります。

  • すきまばめ(クリアランスフィット)
  • 中間ばめ
  • しまりばめ(インターフェアランスフィット)

穴と軸の精度等級

穴と軸の寸法精度は精度等級(IT等級)で管理されます。

精度等級は
1等級 ~ 18等級
に区分されています。

一般的な機械設計でよく使われるのは
6級 ~ 10級
あたりです。

目安としては次の通りです。

等級用途の目安
IT5〜IT6精密機械
IT6〜IT7一般機械
IT7〜IT8通常の機械部品
IT9〜IT10粗めの部品

よく使われる穴公差

実務でよく使われる穴基準の組み合わせを紹介します。

すきまばめ(H7 g6)

穴公差:H7
軸公差:g6

特徴

  • ほとんどガタのない精密な嵌め合い
  • 回転部品などでよく使用

用途例

  • 軸受まわり
  • 精密な位置決め部品

しまりばめ(H7 P6 / H7 R6)

穴公差:H7

軸公差

  • P6
  • R6

特徴

P6
→ P6/R6より少し緩い圧入

R6
→ 一般的なしまりばめ

用途例

  • ギア
  • プーリー
  • ベアリング固定

すきまばめとしまりばめの使い分け

ベアリング設計では次の考え方が基本です。

回転側(荷重が回る側)

しまりばめ

理由
荷重が回ると内輪が空転しやすいため

静止側

すきまばめ

理由
分解や整備がしやすくなるため

はめあい公差表について

はめあい公差の詳細な数値は
JIS規格の一覧表で確認します。

代表的な組み合わせ

  • H7 / g6
  • H7 / h6
  • H7 / p6
  • H7 / r6

などが実務でよく使用されます。

H7がよく使われる理由

機械設計では、穴公差として H7 が非常によく使われます。
理由は主に次の3つです。

1. 穴基準方式(Hole Basis System)が基本だから

多くの設計では 穴基準方式 が採用されています。

これは
穴の公差を固定して、軸側の公差で嵌め合いを調整する方法です。

Hは
基準寸法からマイナス側に公差がない
という特徴があります。

つまり
穴径
基準寸法 ~ プラス側
だけで構成されます。

そのため、設計や加工で扱いやすい公差になっています。

2. 加工方法との相性が良い

穴加工は通常

  • ドリル
  • リーマ
  • ボーリング

などで加工されます。

特に リーマ仕上げの標準精度がH7付近 になるため、
追加コストをかけずに安定して加工できます。

つまり
「普通に加工するとH7くらいになる」
というのが実務的な理由です。

3. 軸公差を変えるだけで多くの嵌め合いが作れる

H7は、軸側の公差を変えるだけで
様々な嵌め合いを作れます。

嵌め合い組み合わせ
すきまばめH7 / g6
軽いすきまH7 / h6
中間ばめH7 / k6
軽い圧入H7 / p6
しまりばめH7 / r6

つまり
H7を基準にすれば設計がシンプルになる
というメリットがあります。

まとめ

H7がよく使われる理由

  • 穴基準方式に適している
  • 一般的な加工方法で実現しやすい
  • 軸公差を変えるだけで様々な嵌め合いが作れる

このため、機械設計では
「迷ったらH7」
と言われるほど標準的な穴公差になっています。

現場でよく使うはめあい早見表

穴基準方式(H基準)で、現場でよく使われる組み合わせです。

はめあい種類穴公差軸公差特徴使用例
ゆるいすきまばめH7f7少しガタあり手で抜き差しする部品
精密すきまばめH7g6ガタが少ない回転軸
基準ばめH7h6標準的位置決め
中間ばめH7k6軽い締まり軽圧入
軽い圧入H7p6圧入必要ギア
しまりばめH7r6強い圧入プーリー

多くの設計では
H7を固定して軸側を変更する
という考え方をします。

ベアリングはめあい早見表

ベアリングは荷重条件によって
すきまばめとしまりばめを使い分けます。

基本ルール
回転荷重 → しまりばめ
静止荷重 → すきまばめ

内輪(軸側)

荷重状態推奨はめあい備考
軽荷重H7 g6一般用途
回転荷重H7 k6軽い締まり
中荷重H7 m6一般的
重荷重H7 p6圧入

外輪(ハウジング)

荷重状態推奨はめあい備考
静止荷重H7すきまばめ
軽荷重H7 h6軽い拘束
回転荷重H7 k6緩み防止

タイトルとURLをコピーしました