雨の日のバイクは本当に滑る?意外と知らない「グリップの真実」

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雨の日にバイクに乗るの、正直ちょっと怖いですよね。

特に初心者の頃は、「滑って転んだらどうしよう」と緊張しっぱなし。
でも、実は雨の日の走行って、思っているよりも“安全に走れる”って知っていましたか?

今回は、僕が実体験を通して学んだ「雨の日のグリップの仕組み」と「安心して走るためのコツ」をお届けします。

【体験談】大雨の中で気づいた“タイヤの底力”

ある日、鈴鹿サーキット交通教育センターでのライディングレッスンに参加したときのこと。天気は最悪、土砂降りの大雨。

「さすがに今日は滑るだろうな」と半信半疑で走り始めたスラロームコース。

ところが――
丁寧に操作すれば、意外にもタイヤがちゃんとグリップしてくれるんです。
「えっ?思ったより滑らないじゃん!」

この経験は、自分の中で大きな転機になりました。

詳しくはこちらでも紹介しています:
大雨のコーススラローム挑戦!『鈴鹿サーキット交通教育センター』#44 – 雨の中でも学ぶ技術

雨の日に滑る理由は「水」そのものじゃない

「雨の日は滑る」というイメージの正体は、主に以下の2点にあります。

1. タイヤと路面の“水膜”

雨で濡れた路面にできる水の膜。これがタイヤと地面の間に入ると、タイヤのゴムが路面にうまく食い込めなくなり、摩擦が減って滑りやすくなります。

2. タイヤパターンの役割

タイヤの溝(トレッドパターン)は、ただのデザインじゃありません。
この溝が水を左右に逃がし、ゴムがしっかりと路面に届くように設計されているんです。

つまり、十分な溝が残っているタイヤなら、水を押しのけながらしっかりグリップしてくれます。

急操作がNGな理由は「時間」が足りないから

雨の日のライディングでよく言われる「急操作はNG」。
これは、“タイヤが水を排出してグリップするまでの時間”を確保できないからなんです。

たとえば:

  • 急ブレーキ → 排水が間に合わず、水膜でロック
  • 急旋回 → 排水が間に合わず、グリップせずにスリップ

逆に言えば、ゆっくりと荷重をかければ、タイヤはちゃんと路面を捉えてくれます。

タイヤに「グリップのチャンス」を与える――
これが、僕が大雨の中で身をもって感じた最大の学びでした。

雨の日こそ「心の余裕」と「丁寧な操作」

もちろん、無理をしてまで乗る必要はありません。

でも、雨の日でも意外とグリップするという感覚を知っていれば、変な力みやビビり操作が減って、より安全に走れるようになります。

雨の日に意識したい3つのポイント

  • タイヤの状態をチェック(溝の深さ・ひび割れ)
  • 急な操作を避けて、丁寧な入力を心がける
  • 「タイヤを信じる」ことも技術のひとつ

まとめ:タイヤを信じて、雨の日も一歩前へ

「雨の日のバイクは滑りやすい」というのは事実ですが、それが“いつでも・どこでも滑る”というわけではありません。

実は、タイヤには水をかき出してグリップする力があるんです。
雨だからといって常にツルツル滑る、というのは思い込みにすぎません。

タイヤは、水を押しのけて、路面にしっかり食いつこうとする設計がされています。
それを最大限に活かすには、操作に“時間”を与え、心にも“余裕”を持つこと。

次に雨が降ったときは、こう思ってみてください。

「タイヤには、水を押しのける力がある」

その気づきが、あなたのライディングをもっと自由に、もっと安全にしてくれるはずです。

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